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2023.08.28
7月29日-8月6日に開催された「第4回Shigeru Kawai国際ピアノコンクール」。
見事ファイナルに進出した6名。この記事では、ファイナリスト6名の1人、Gao Miao(ガオ・ミャオ)さんの本コンクールでの軌跡を演奏動画とインタビューでたどります!
いつも笑顔で、「ありがとうございました!おつかれさまです!」と日本語で話しかけてくださったGao Miao(ガオ・ミャオ)さん。
明るく朗らかなお人柄がよくわかるインタビューをたっぷりとお楽しみいただける記事になっています!
「第4回Shigeru Kawai国際ピアノコンクール」まとめ記事
1999年中国生まれ。
第8回スタインウェイ・ジュニア・ピアノ・コンクール(中国・北京)「第2位」
2017年第11回金鐘賞(中国・広州)「佳作」
2019年第15回ハチャトゥリアン国際音楽コンクール(ピアノ)(アルメニア・エレバン)「第3位、ロマン派時代作曲最優秀作品賞」
2019年第3回「黄龍」ピアノ国際コンクール(中国湖南省)「第1位、特別賞」
F. ショパン / ノクターン 第3番 ロ長調 Op.9-3
A. スクリャービン / ピアノソナタ 第2番 嬰ト短調 Op.19 「幻想ソナタ」
L.v. ベートーヴェン / 15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 「エロイカ変奏曲」 Op.35
J.S. バッハ = F. ブゾーニ / 「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004」 より 第5曲 シャコンヌ
S. プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 Op.26
F. ショパン / ノクターン 第3番 ロ長調 Op.9-3
A. スクリャービン / ピアノソナタ 第2番 嬰ト短調 Op.19 「幻想ソナタ」
L.v. ベートーヴェン / 15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 「エロイカ変奏曲」 Op.35
J.S. バッハ = F. ブゾーニ / 「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004」 より 第5曲 シャコンヌ
S. プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 Op.26
—セミファイナルを終えて今の感想をお聞かせください。
疲れすぎて、汗がたくさん出ました(笑)。演奏中何度もメガネがずれてしまいましたが、なんとか演奏できました。今日はいい演奏が出来た気がしています。
—1次予選、セミファイナル、ファイナルの演奏曲目はどのように組まれましたか?
一次審査では課題曲の中から、先生に相談して、ショパンのノクターンに決めました。ショパンの次はスクリャービンのソナタと続きますが、ショパンのノクターンとスクリャービンのソナタは、作曲のスタイルが似ていると感じています。
そして第二ラウンドですが、コンクールのルールでソナタか変奏曲のどちらか弾くことになっていて、先生が変奏曲を弾いてソナタはやめるように助言くださったため、変奏曲に決めました。ベートーヴェンのエロイカ変奏曲を練習していたので、選びました。もう一曲自由に選択できる曲についてですが、時代的な観点から、ベートーヴェンを挟む形になるようにバッハ、ブソーニの2人の作曲家を選択しました。ファイナルはプロコフィエフの第3番にしました。
—ファイナル出場、おめでとうございます!率直に今の感想をお聞かせください。
リハーサル(通過者発表後の30分の伴奏者との合わせ)が終わったばかりですが、まだどきどきしていますし、すこし手が震えています。
国際コンクールに参加するのは2回目で、最後に参加したのは4年前なので本当にうれしいです!
©Shigeru Kawai 国際ピアノコンクール委員会
—ファイナルの演奏を終えて、今のお気持ちをお聞かせください。
このファイナルの曲を観客のみなさんがいる前で演奏するのは初めてでしたし、すべてが初めての経験だったのでまだどきどきしています。共演くださった先生がサポートしてくださって、とても助かりました。
—このコンクールの特色でもある「2台ピアノの協奏曲」いかがでしたか?
共演してくださった先生には、特に第二楽章の部分のテンポや色彩感で助けられましたし、すばらしい”アドバイス”で非常に助けられました。
先生の演奏はとてもすばらしく、美しく、そして輝きがあって、とても楽しめました!
—1次予選、セミファイナルとは会場が変わりました。変化はありましたか?
どちらのホールも良かったです。
音の面で考えると、どちらのホールでも自分の演奏をしっかりと聴くことのできる響きになっていてとても良かったと思いますし、ピアノのコンディションがすばらしかったと思います。このようなすてきなホールで演奏する機会をくださったコンクール主催のみなさまにとっても感謝しています。
—最後にご来場のお客様や配信を視聴された皆さんへ向けてメッセージをお願いいたします!
見てくださっているみなさまによりすばらしい音楽を今後もお届けできればと思っています。ありがとうございました!
—今のお気持ちはいかがですか?
すごくワクワクしています。あと、お腹が空いています(笑)。
—コンクールで一番印象に残ったステージをお聞かせください。
1次が一番印象に残っていますね。一番ミスが少なかったので(笑)。
—一夜明けて、受賞された感想をお聞かせください。
この賞を受けることができてとても光栄に思っています。今回が私にとっては2回目の国際ピアノコンクールだったので、まだとてもふわふわしています。
この素晴らしいコンクールで演奏する機会を与えてくださったコンクールや審査員の皆様に感謝したいと思います。…まだまだどきどきしています。
—Shigeru Kawai国際ピアノコンクールはいかがでしたか?
とても素晴らしいコンクールでした!全体の進行に対して、非常に手厚く、ホテルからコンサートホールまですべてが完璧で10日間とても楽しい時間を過ごせました。素晴らしいピアノも準備されていましたしね。このような経験が自分にとっては新鮮で、ただただ素晴らしいとしか言いようがないですね。
—SK-EXの印象、出会い、初めて弾いたときの思い出、音色などをお聞かせください。
中国でも、それからアメリカでも、 カワイの楽器はたくさん弾いてきていて、すごく親しみを持っていて、Shigeru Kawaiはとてもお気に入りのピアノです。完璧だと思っています。
特にコンサートホール(表参道のパウゼでも、さくらホールでも)で、音が非常に美しく、また素晴らしく、非常にクリアでした。私にとって、このピアノというのは、ピアノを通して多くのアイデアを聞いているみなさんに伝えることができるものだと思っています。特に「バランス」はかなり良くて、鍵盤は非常に柔らかく、押しやすいです。自分は鍵盤が「重い」のはあまり好きではないので、鍵盤が柔らかく、押しやすいという点がピアニストにとって良い点だと思っています。
とても気さくに応えていただき、インタビュー外でも会う度に笑顔で「おつかれさまです。」と声をかけてくれたGao Miao(ガオ・ミャオ)さん。
今後の更なる活躍を応援しています。