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2026.06.15

第34回チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノコンクール:日本 角谷春奈さんが入賞

第34回チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノコンクール

イタリア、 ロンバルディア州で、「第34回チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノコンクール」が開催されました。

本コンクールは、演奏曲目がすべて協奏曲で構成されていることを特徴とし、公式ピアノにはShigeru KawaiフルコンサートピアノSK-EXが採用されています。

このたび見事入賞を果たされた角谷春奈さん(名古屋音楽大学在籍)に、コンクールを振り返ってのご感想や、SK-EXについてお話を伺いました。

古典派部門 第1位 イ・ナン氏

 

結果:古典派部門・ロマン派部門

審査員メンバー

 
古典派部門

順位 名前 国籍
第1位 イ・ナン(Yi Nan) 中国
第2位 インヤ・マリア・クトヴァ(Inya Maria Cutova) ルーマニア
第3位 ジュンボ・ワン(Junbo Wang) 中国

 

(写真左より)イ・ナン氏、インヤ・マリア・クトヴァ氏、ジュンボ・ワン氏、審査員の先生方

 
ロマン派部門

順位 名前 国籍
第1位 ドミトロ・セミクラス(Dmytro Semykras) ウクライナ
第2位 マティアス・アントニオ・グラヴィニッチ(Mattias Antonio Glavinic) イタリア
第3位 角谷 春奈(Haruna Sumiya) 日本

 

(写真左より)ドミトロ・セミクラス氏、角谷 春奈氏、マティアス・アントニオ・グラヴィニッチ氏、審査員の先生方

 

ロマン派部門 第3位:角谷 春奈さんのインタビュー

 

――― 見事、ロマン派部門 第3位に入賞した感想を教えてください。

第34回目となる歴史あるこのコンクールに初めて挑戦しましたが、入賞できるとは思っておりませんでしたので、第3位という素晴らしい賞をいただき、驚きと喜びでいっぱいです。
歴代の受賞者には、反田恭平さんをはじめ、私が師事している関本昌平先生やエマニュエル・リモルディ先生も名を連ねており、私はまだまだ未熟ですが、尊敬する方々と同じ舞台で演奏できたことを大変光栄に思っております。
また、ピアノ協奏曲に特化したコンクールは世界的にも珍しく、オーケストラと共演できる機会も非常に貴重でした。オーケストラの方々とのバランスや、呼吸を合わせることなど難しい部分もありましたが、一緒に音楽で会話ができたと感じた時は本当に楽しかったです。
海外のオーケストラの方々とも交流することができ、私にとって大変意義深い経験となりました。

――― Shigeru Kawai SK-EXについて、演奏された感想をお聞かせください。

私は以前から、温かく繊細で多彩な音色や響きを引き出すことができ、まるで香り立つような音色を持つShigeru Kawaiが大好きでした。本番で使用するピアノがShigeru Kawaiだと伺った時は、とても安心すると同時に、いつも以上にワクワクした気持ちで舞台に上がることができました。

今回私は、さまざまなキャラクターが登場するリストの《ピアノ協奏曲第1番》を演奏しました。きらびやかで透明感のある高音、深みと温かさを兼ね備えた低音、そして柔らかく揺らぎのある歌うような抑揚など、Shigeru Kawaiが多くのインスピレーションを与えてくれました。
まるでパレットから色を選ぶように音色で表現できる素晴らしいピアノで演奏させていただき、純粋にとても楽しかったです。また、鍵盤が底まで沈む過程に程よい抵抗感があり、打鍵のスピードや音のコントロールがしやすく、心地よく演奏に集中することができました。物語を追いかけるような気持ちで演奏しているうちに、あっという間に本番が終わったように感じました。

また、他のコンテスタントの演奏を聴く中で特に印象的だったのは、ピアニッシモの美しさです。ただ弱いだけではなく、その中に豊かな表情や温度感があり、とても魅力的でした。そして、同じピアノを使用しているにもかかわらず、一人一人が全く異なる音色を奏でていたことにも驚かされました。
今回のコンクールを通して、Shigeru Kawaiの素晴らしさを肌で感じ、さらに大好きになりましたし、今後私ももっともっと音色の幅を広げていけるよう探究し続けていきたいと思います。

――― 角谷さんが在籍されている名古屋音楽大学のめいおんホールにはSK-EXが設置されていますが、日頃からSK-EXに触れる環境が、今回のコンクールにおける演奏や結果に影響したと感じられることはありますか。

私は現在、名古屋音楽大学ピアノ演奏コースの2年生として、恵まれた環境の中、日々研鑽を積んでおります。大学内のホールにはShigeru Kawai SK-EXが設置されており、試験やオーディションなどで演奏する機会があります。

Shigeru Kawaiは、弾き手によって無限に音色を作り出すことができるピアノだと感じています。練習を重ねれば重ねるほど応えてくれる奥深さがあり、その魅力にいつも刺激を受けています。
私にとってShigeru Kawaiの特徴を一言で表すなら、「職人さんの温もりを感じるピアノ」です。一台一台が丹念に作られていることが伝わってくるような温かさがあり、音にもその魅力が表れているように感じます。

大学で日頃からこのような素晴らしいピアノに触れられているおかげで、今回のコンクールでも安心して本番に臨むことができました。普段から親しんでいるShigeru Kawaiで演奏できたことは、大きな支えになったと思います。貴重な環境を提供してくださっている大学、そしてShigeru Kawaiに心より感謝しております。

――― コンクール期間中、現地の調律師とのやり取りで印象に残っていることはありますか。

初めて出場するコンクールであり、さらに海外での開催ということもあって、渡航前は不安もありました。しかし現地に到着すると、ヨーロッパのShigeru Kawaiの調律師の方々が温かく声をかけてくださり、いつもお気にかけてくださったお陰で大変心強かったです。
また、私は経験が浅いため、舞台マナーなどを質問させていただいた際には、ご丁寧に教えてくださり大変勉強になりました。

さらに、本番や受賞式の様子を素敵な写真に残して送ってくださるなど、細やかなお心遣いにも感激しました。スタッフの皆さまのおかげで、演奏に集中できる素晴らしい環境の中でコンクールに臨むことができ心より感謝しております。
また海外の舞台で、日本のShigeru Kawaiや日本人の素晴らしい調律師の方々がご活躍されている姿を拝見し、日本人としてとても誇らしい気持ちになりました。

――― 今後の目標についてお聞かせください。どのようなピアニストを目指していますか。

将来はピアノだけでなく、室内楽やオペラ、交響曲、バレエ、絵画など、様々な芸術に触れながら、自分自身の引き出しを増やしていきたいと考えています。また、散歩で風を感じたり、微かな葉音を聴いたり、花の香りや鳥のさえずり、海の波に身を委ねプカプカ浮かぶなど…自然から五感を刺激する体験をして「感動する心」「遊び心」を持ち続けたいと思います。そういったことから多くのインスピレーションを得ることで、より深く充実した音楽表現ができるようになりたいと思います。

また、ソロ演奏だけでなく、室内楽やオーケストラとの共演も経験し、音楽家としての幅を広げていくことを目標としています。今年10月からは、名古屋音楽大学のERASMUS+という休学しないで留学できる制度を使ってドイツに留学する予定ですので、本場ヨーロッパの文化や歴史、建築などに触れながら、クラシック音楽への理解をさらに深められたらと思います。

私の夢は、音楽を通して聴いてくださるの方々の心を揺さぶり、少しでも豊かな時間をお届けすることです。音楽には、言語や国境を越えて人と人とをつなぐ力があると信じています。私の好きな言葉に、ドビュッシーの「言葉にできなくなったとき、音楽が始まる」があります。この言葉のように、音楽だからこそ伝えられるものを大切にしていきたいです。

そして、演奏活動を通してクラシック音楽の魅力を広く社会へ発信し、その素晴らしさを次世代へ伝える一翼を担えたらと思います。
今後も感謝の気持ちを忘れず、社会に貢献できる音楽家を目指して精進していきます。


 

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名古屋音楽大学 公式ホームページより一部抜粋)

■Shigeru Kawaiフルコンサートピアノ 『SK-EX』について

「世界一のピアノづくり」を目指す当社が、2001年に発表したフルコンサートピアノのフラッグシップモデル。コンサートピアノとして要求される最高の表現力を実現するために、響板には十分に厳選した材料だけを使用し、原器工程と呼ぶ伝統的な手作り工程で生産。またShigeru Kawaiグランドピアノシリーズで採用した新素材を随所に取り入れた革新的なウルトラ・レスポンシブ・アクションIIが、高い連打性と安定したタッチ感を提供する。繊細で伸びやかなピアニッシモに加えて、力強い輪郭のはっきりした響きが特長。

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