SK-EX 納入レポート　秋田アトリオン音楽ホール（１）音楽プロデューサー藤原さんにお話を伺いました

2023年９月22日、秋田アトリオン音楽ホールにカワイSK-EXが納入されました。納入後、ホールの音楽プロデューサー 藤原ふじわら 崇世たかせ氏に、SK-EXや今回の納入にまつわるお話を伺いました。

国際的なコンクールで、多くのコンテスタントたちが使っている

アトリオン音楽ホールに設置されたカワイSK-EX

アトリオン音楽ホールに設置されたカワイSK-EX

―――今日、SK-EXが納入されましたが、率直に今のご感想をいただけますか？

初めての出会いが、佐藤卓史さんがここに持ち込んでリサイタルをされた時（2009年）です。素晴らしいピアノだなと思っていました。その後は、浜松国際ピアノコンクールの優勝者コンサートで、2016年のガジェヴさん。さらに、2019年の優勝者コンサートではジャン・チャクムルさんと、彼らも Shigeru Kawai を弾いていました。

ああ、やっぱり、いいピアノだな。他のスタインウェイとか、ヤマハとか、全然引けを取らないようなピアノだなっていうことが分かりまして、いつか入れられたらなって思っていたんです。

音楽プロデューサー藤原さんとカワイSK-EX

音楽プロデューサー藤原さんとカワイSK-EX

秋田県内では、カワイのピアノが弾ける音楽ホールは、アトリオン音楽ホールだけですが、そのピアノは30年以上更新されていない状況でした。ですから、これはやっぱり音楽ホールとしては入れなきゃまずいよね、と思いを強くした次第です。

その後、第18回ショパン国際ピアノコンクール（2021年：SK-EXを弾いたアレクサンダー・ガジェヴ氏が第２位。ＪＪジュン・リ・ブイ氏が第６位に入賞）のタイミングで、県に要望を提出したところ、まず予算がつきました。それはもう嬉しかったです。なんとかこうしたいなって。その想いが叶いました。

カワイSK-EXの評価が高いのは、国際的なコンクールで、多くのコンテスタントたちが使っているというのが、やっぱり何よりの証だと思います。やっぱり選ばれるピアノなんだろうな、と思います。

アトリオン音楽ホールに設置されたカワイSK-EX

アトリオン音楽ホールに設置されたカワイSK-EX

お客様もみなさん期待しているみたい

―――この夏導入が決まった際に、Ｘ（旧Twitter）で「決まりました」という発信がありましたけれども、それに対して何か反響はありましたか？

アトリオン音楽ホールでは、コロナ禍の頃より、ホールにあるピアノ４台を並べて、弾き比べをしていただく企画を行っています。お客様にとても喜ばれている企画なのですが、お客様より、カワイのピアノは、Shigeru Kawai になるんですか？と問い合わせがあります。それはみなさん期待しているみたいですね。

―――このSK-EXを使ったお披露目コンサートの予定はございますか？

お披露目のイベントは、ピアノ選定をしてくださったジェイジェイさんのソロリサイタルです。来年（2024年）１月８日は決まっています。（※2023年10月８日より販売開始しています。）プログラムも、ベートーヴェンのピアノソナタ、ラヴェル、ショパンの24のプレリュードも全部演っていただく予定です。

―――それは楽しみですね。

ジェイジェイさんって、当時17歳でショパンコンクールでは最年少での第６位入賞だそうで、私もあどけない印象を写真から受けていたのですが、実際ここで弾いているのを見たら、ギャップに驚くくらいスケールがすごく、そういうポテンシャルを引き出すのもそうなんですけど、その底の深さも感じました。

アトリオン音楽ホール

アトリオン音楽ホール

―――今後のイベント企画については、その他に何かございますか？

主催時にも、かなりの数をやっているんですよ。そこで積極的に使っていこうと思います。やっぱり稼働率を上げていくことが、これからの大きな宿題です。

秋田駅からのアクセスが良い音楽専用ホール

―――アトリオン音楽ホールの特徴を教えていただけますか？

ここは、県内唯一の、そして初めての、クラシック音楽の専用ホールとして作られました。パイプオルガンも県内唯一ですね。やっぱり、音楽っていう音にこだわって運営していますから、演奏する側もそうですし、聴く側にも、最高の環境を目指しています。

天井や壁面には「秋田杉」をふんだんに使っています。ホールの壁の切り込みは、開いたり閉じたりして、残響音を調整できるようになっていますので、いろんな音楽ジャンルに対応可能な音楽専用ホールになっています。

アトリオン音楽ホール外観

アトリオン音楽ホール外観

―――ホールの入場者数はどのぐらいですか。

700です。あと、座席最前列の左右に車椅子席を２台ずつ確保してありますので、全部で 704 になります。

―――駅から近いですね。

駅から徒歩５分ぐらいですね。アクセスはとても良いと思います。

―――ありがとうございました。

カワイSK-EX が導入された秋田アトリオン音楽ホール。
カワイSK-EXを使用したコンサートを秋田県下で行いたい方は、ぜひ「アトリオン音楽ホール」をご利用ください。

◎お問い合わせ　
秋田アトリオン事業部
〒010-0001　秋田市中通2-3-8 アトリオン５階
TEL：018-836-7803（9:00～17:30）
https://www.kosei-buil.co.jp/atorion/

今回納入されたSK-EXを使ったお披露目コンサートが、2024年１月８日（月）に開催されます。ピアニストは、2021年ショパン国際ピアノコンクール第６位入賞のJJジュン・リ・ブイ氏。今後のさらなる活躍が期待される同氏による新年の幕開けを飾るコンサートを是非お楽しみください。
（2024年１月更新：お披露目コンサートは盛況のうち終了いたしました。）

JJジュン・リ・ブイ ピアノリサイタル 2024年１月８日開催

JJジュン・リ・ブイ ピアノリサイタル 2024年１月８日開催

Shigeru Kawaiフルコンサートピアノ 『SK-EX』について

「世界一のピアノづくり」を目指す当社が、2001年に発表したフルコンサートピアノのフラッグシップモデル。コンサートピアノとして要求される最高の表現力を実現するために、響板には十分に厳選した材料だけを使用し、原器工程と呼ぶ伝統的な手作り工程で生産。またShigeru Kawaiグランドピアノシリーズで採用した新素材を随所に取り入れた革新的なウルトラ・レスポンシブ・アクションIIが、高い連打性と安定したタッチ感を提供する。繊細で伸びやかなピアニッシモに加えて、力強く輪郭のはっきりした響きが特長。