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2024.01.16

テレビ朝日「題名のない音楽会」にて、シゲルカワイの秘密を探る内容が放映されました。

2023年11月18日、テレビ朝日の番組「題名のない音楽会」にて、「ファイナリストが選ぶ世界最高峰のピアノ”Shigeru Kawai”の工場を視察する休日」が放送されました。

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今回の放送では、司会の「石丸幹二(いしまる かんじ)」さん、「武内絵美(たけうち えみ)」さん、2021年にエリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門第3位など輝かしい経歴を持つピアニストの「務川慧悟(むかわ けいご)」さん、ドラマ「のだめカンタービレ」の主役、のだめの子供時代を演じた女優の「森迫永依(もりさこ えい)」さんを、Shigeru Kawai(以下、シゲルカワイ)の生産工場であるカワイ竜洋工場にお招きし、ショパン国際ピアノコンクールの公式ピアノに認定されるなど、数々の国際ピアノコンクールの舞台でピアニストに選ばれるシゲルカワイの音色が生み出されるプロセスに焦点を当てています。

「まるでアルデンテのような音色(務川慧悟さん)」

シゲルカワイを愛用している務川さん。番組冒頭では、新幹線浜松駅コンコース内のカワイブースに設置されているシゲルカワイで(※番組ではお値段2,100万円の贅沢なストリートピアノ!と紹介されました)、アルマンド作曲「フランス組曲第5番」を披露しました。務川さんは、シゲルカワイについて、「温かみがあり、とにかくまろやかな響き。しかもその中にしっかりと芯があって、広いコンサート会場でも音がぼやけず響きが遠くまで届く、アルデンテのような音色」と表現しました。

また「設置場所の気温や湿度によって左右されやすいピアノだが、シゲルカワイはどんな場所でもミリ単位で均一なタッチ」とその魅力を語ってくれました。番組ではこのあと撮影場所をカワイ竜洋工場に移し、務川さんが語った「アルデンテのような音色」と「均一なタッチ」にフォーカスし、その秘密を探っていきます。

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カワイ竜洋工場にて、「アルデンテのような音色」の秘密に迫る

ピアノ事業部次長「栗栖真治(くりす しんじ)」氏の案内により、まずはピアノの心臓とも呼ばれる部品、「響板(きょうばん)」についての説明がありました。「響板」とは、ピアノの弦の振動を増幅させ、音量を増大させるスピーカーのような役割を果たす部品です。栗栖氏は「響板」により音が大きく増幅される様子をオルゴールを使用して説明し、出演者を驚かせていました。この「響板」が、ピアノの音色の核を司ると言っても過言ではありません。シゲルカワイの「響板」は、柔らかくて軽い木材を使用して製作されています。これにより、しっかり響く芯のある音色を作るのです。

次に、「響板」を製作する工程を見学。シゲルカワイの「響板」は、厚さを均一にせず、高音部分はやや薄く、低音部分はやや厚くと、場所によって厚さを変えています。こうした工程により、シゲルカワイ独特の、深くて太い音を作り出します。職人歴15年の、ピアノ研究所原器課木工グループ所属の「陣内裕平(じんのうち ゆうへい)」氏は、「ひと削り「0.03ミリの手作業で、板の厚さを調節している。」と説明。職人による繊細な手作業による工程に、出演者の皆さんは驚きと感動を覚えた様子でした。

さらに一行が訪れたのは、「無響室」と呼ばれる場所。ここは、壁や天井、床を特殊な素材で覆い、音の響きを完全にシャットアウトした空間です。反響が全くない「無響室」でのピアノ演奏に、世界的ピアニストの務川さんも「素が出ちゃってごまかせない。」と緊張したご様子。この「無響室」で、一切響きの影響を受けない「素のピアノの音」を科学的に解析し、どんな環境にも左右されない音作りをします。

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もう一つのシゲルカワイの魅力、「均一なタッチ」を生み出す秘密は?

最後の見学場所で作業をしていたのが、MPAと呼ばれるカワイの中でも特別な資格を持つ調律師「蔵田真也(くらた しんや)」氏。コンサートチューナーとして務川さんとも多くの会場・演奏会で顔を合わせています。通常のコンサートチューナーは、コンサート会場にてピアノの調律や調整をおこないますが、彼を始めとするMPAは、工場でのピアノ製造の最終工程にも関わっているのです。

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蔵田氏が語ったのは、シゲルカワイの魅力の一つである、「均一なタッチ」の秘密。それは、鍵盤アクションと呼ばれる部品に使用される素材に隠されていました。アクションとは、鍵盤を押すことで連動するパーツで、それによりハンマーが跳ね上げられ弦を叩き、音が鳴るという仕組みになっています。一般的な鍵盤アクションは、主に木材を使用されますが、シゲルカワイは、独自開発したカーボンファイバー入り樹脂製の素材を主要部分に使っています。これにより、木材と比較して湿度や温度に左右されることが少なく、88鍵すべてをミリ単位で精密に調整やコントロールできるようになるのです。
普段からシゲルカワイを弾いている務川さんも、「これは知らなかった」と驚いていました。

sk_parts_action02_sシゲルカワイの「鍵盤アクション」

番組の最後では、務川さんによるシゲルカワイでの演奏が披露されました。
演奏楽曲はG.ビゼー=V.ホロヴィッツ作曲「カルメン幻想曲」。「楽曲の派手さと、温かみがありながら力強さのあるシゲルカワイの力強さを引き出す調律」という務川さんのオーダーを受け、蔵田氏が最高のコンディションに調律しました。
温かみがありながら芯のある、きらびやかな音色が、楽曲の華やかさと務川さんの繊細な演奏技術を最大限に引き立て、出演者一同は拍手喝采。感動の嵐に包まれました。

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シゲルカワイの最高峰の音色は、カワイによる独自の技術と職人達の技巧により作り上げられた特別なものだと知ることができる放送内容となりました。

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