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2022.11.30

【インタビュー】ピアニスト アレクサンダー・コブリンさん

2022年11月、日本ツアー中のピアニスト アレクサンダー・コブリンさんに、今回のコンサートのプログラムやShigeru Kawaiグランドピアノについて、また国際ピアノコンクールの現状や日本に関する印象など、幅広い話題についてコメントをいただきました。

■日本へようこそ。日本の印象を教えて下さい。

ありがとうございます。私が初めて日本を訪れたのは22年前のことです。以来、演奏家や審査員として何度か日本を訪れています。近年の世界情勢はますます変化の色を濃くしていますが、そんな中でも、こうしてまた日本を訪れることができ、とても嬉しく思っています。

日本に来るようになってかなり早い段階で、私はこの国のファンになりました。日本の文化や食べ物はいつも変わらず、むしろ年々その魅力を増して、私を楽しませてくれています。浜松の有名な食べ物は「うなぎ」ですよね。今日のお昼にいただきました。私の好物です。他にも日本の食べ物はだいたい好きです。あずき味のデザートだけはちょっぴり苦手ですけどね。

コブリン

 

■今回のプログラムの特長とShigeru Kawaiを弾いた感想を教えて下さい。

今回の日本公演にあたって、私は2つのプログラムを用意しました。ひとつはベートーヴェンのプログラム、もうひとつはショパンとムソルグスキーのプログラムです。ベートーヴェンの日本公演については、はじめからカワイのピアノで演奏しようと思っていました。実はアメリカで、Shigeru Kawaiグランドピアノを使用して、ベートーヴェンピアノソナタ集のレコーディングを行ったからです。そのベートーヴェンのソナタを東京と兵庫で演奏します。ショパンとムソルグスキーのプログラムもアメリカに戻って、Shigeru Kawaiグランドピアノでレコーディングする予定です。

私がカワイのピアノを選んだ理由のひとつは、以前、プレトニョフ氏が同じようにShigeru Kawaiでベートーヴェンを演奏していたのを聞いたからです。しばらく前から理想的なピアノを探していた私は、その瞬間、これだと直感しました。私はピアノというのは音が何より重要だと思っていますが、Shigeru Kawaiは本当に特別な音がします。

音の核(芯)がしっかりしているのが印象的ですが、一方ではユニークな面もあり、総じて素晴らしいピアノだと思います。私が表現したいことに的確に応えてくれると感じています。まさしく私が探し求めていたものです。またアクションも大変重要な要素ですが、Shigeru Kawaiは弾き心地がとてもよく、調律師のサポートも的確だと感じています。

■今日の世界的なコンクールについてどのように感じていますか。

全体的にみてコンテスタントのレベルはとてもあがっていると思います。若いピアニストたちはこの年齢にしては皆さん高い技術力をもっているなという印象です。しかしながら審査員としてみた場合、私はより魅力的な音楽家を探すようにしています。

第4回Shigeru Kawai国際ピアノコンクールでも審査員をやらせていただきますが、そこで私が望むのは、技術力が高いというだけでなく、人間的に深みがあり、聴衆に衝撃を与えられる音楽家との出会いです。審査にあたり、Shigeru Kawaiグランドピアノを使って、いかに聴衆を魅了できるかを重要視するようにしています。このコンクールの開催が今からとても楽しみです。

■日本のファンにひと言お願い致します。

日本のファンの皆さま、いつも応援ありがとうございます。皆さまの前に立てることを心待ちにしておりました。今回このような形でコンサートが開催できることを大変うれしく思っています。これからも応援よろしくお願い致します。

 

コブリン2

■アレクサンダー・コブリンさんプロフィール

1980年モスクワ生まれ。グネーシン音楽学校、モスクワ音楽院にてタチアナ・ゼリクマン、レフ・ナウモフなどに師事。2005年第12回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝他、ブゾーニ、浜松(最高位)、スコットランドなどの国際ピアノコンクールで優勝多数。ニューヨーク・フィル、東響、ロシア・ナショナル管、イギリス室内管、ヴェルディ響、スイス・ロマンド管、モスクワ・フィル、ロイヤル・リヴァプール・フィル、ベルリン響、シカゴ・シンフォニエッタ、スウェーデン放送響、ワルシャワ国立フィル、BBC響等と、指揮者は、M.プレトニョフ、M.ユロフスキ、M.エルダー、V.シナイスキー、J.コンロン、C.P.フロール、A.ラザレフ、V.ペトレンコ、Y.バシュメットなどと共演。教育にも力を注ぎ、2017年7月よりイーストマン音楽学校にて教鞭をとる。ヨーロッパ、アジア各地でマスタークラスも開催、日本、中国、台湾の国際ピアノシリーズや音楽学校でレッスンを行っている。ブゾーニ、浜松他多くの国際コンクールの審査員も務める。レコーディングは、ハルモニア・ムンディ、クォーツ(Quartz)、セントー(Centaur)からリリース。https://alexanderkobrin.org/#news

■Shigeru Kawai国際ピアノコンクール
https://skipc.jp/

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