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2022.07.19
ピアニスト引退宣言の時も、突然の復活の時も、マエストロは多くを語ってはいません。しかしその取り組みを見れば、ピアニストとしての意欲の高まりを感じずにはいられないでしょう。「マエストロの長い演奏活動の中で、これまで弾きたいと思っていなかったシューマンのピアノコンチェルトに取り組むご様子は、ピアニストとして新たな境地をさらに開かれてゆくようで、『この年になって初めてこの作品の良さが理解できました。日本でこの曲を弾きたい』と言ってくださったことをとても嬉しく思います」。
現代の最も偉大なピアニストの一人として常に理想を追求し、パーフェクトを目指すプレトニョフ氏は、リハーサルでも、一つ一つのステージでも、超人的な集中力で取り組みます。MPAもまた世界が注目する復活のステージに向けて、神経を張り詰めて調律に臨みました。そうした緊張感の中ではありましたが、「マエストロの語りはおだやかで、時にはお茶目な素振りをされたりと、親しみを感じる場面も多くありました」。奏でる音楽だけでなく、その人柄にも魅了されたのです。「滞在されたホテルにもSK-EXを用意させていただきました。カワイは会社単位というよりも社員一人一人がマエストロをサポートしている気持ちでいますし、その温かな想いをマエストロもまた感じてくださっているように思います」。
「プレトニョフ氏が選んだSK-EX」への関心の高さを、復活ツアーで常々感じたというMPA。「まず、コンサートマスターが私に尋ねました。『なぜマエストロはSK-EXを選んだのですか?』と。また観客も休憩時間に舞台に近づいてきて『マエストロが演奏するこのピアノはなに?』と興味深く確認する姿がよく見られました」。
また、2014年3月に開催された第3回高松国際ピアノコンクールでは、各社6台の公式ピアノが用意される中、33名の若手ピアニストのうちロシアとベラルーシの出身者が計5名、迷わずSK-EXを選びました。プレトニョフ氏が絶賛しているピアノを実際に試してみたいという気持ちからだったそうで、そのうちベラルーシのアンドレイ・シチコ氏が第2位に入賞。国際舞台でまたSK-EXの真価が発揮されたコンクールとなりました。