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2025.07.03
6月14日から28日に宮城県仙台市で開催された「第9回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門」で、予選からファイナルまで一貫して当社のShigeru Kawaiフルコンサートピアノ『SK-EX』を弾いたエリザヴェータ・ウクラインスカヤさんが見事第1位を受賞。
仙台国際音楽コンクールは、仙台市が開府四百年を記念して2001年に創設され、以後3年毎に開催。コンチェルト(協奏曲)を課題曲の中心に据えるという世界にも類例をみないコンクールで、当社は第1回目より公式ピアノとして参加してます。ファイナルはコンチェルトを2曲演奏し、審査員によって総合的に判断されます。
コンクールで見事第1位入賞されたエリザヴェータ・ウクラインスカヤさん(ロシア)からコメントをいただきました。
順位/賞 | 名前 | 国籍 |
---|---|---|
第1位 | エリザヴェータ・ウクラインスカヤ(Elizaveta UKRAINSKAIA) | ロシア |
第2位 | アレクサンドル・クリチコ(Aleksandr KLIUCHIKO) | ロシア |
第3位 | 天野 薫(AMANO Kaoru) | 日本 |
第4位 | ユリアン・ガスト(Julian GAST) | ドイツ |
第5位 | 島多 璃音(SHIMATA Riito) | 日本 |
第6位 | ヤン・ニコヴィッチ( Jan NIKOVICH) | クロアチア |
-コンクールを終えた感想-
仙台から故郷のサンクトペテルブルクに戻ってきました。正直、自分が日本にいたことがまだ信じられないほどで、まるで夢から覚めたような気分です。コンクール全体を通して本当に素晴らしい時間を過ごせましたし、運営も完璧でした。分刻みで何をすべきか分かりましたし、スタッフの方々、ボランティアの方々、関わっていたすべての方々が本当に「親切」という言葉では言い表せないほどに親切でした。
-日本が大好きなエリザヴェータさん-
優勝者として感じていることを言葉にするのはとても難しいです。優勝は大きな名誉であると同時に、大きな責任も伴うと思っているのですが、今、その両方を感じています。結果が出て5日経った今でも嬉しい事は、また日本に行けるということです。本当に、日本が恋しくてたまりません。実は、今しがたアジア料理のレストランに行ってきたほどです。人々や文化だけでなく、食べ物まで恋しいです。
-Shigeru Kawaiフルコンサートピアノ『SK-EX』はモーツァルトに合う音色-
仙台にいた時間は本当に特別なものでした。そして、カワイチームには心から大きな感謝を伝えたいです。まず、素晴らしいピアノを作ってくださったこと。特に、あのピアノはモーツァルトの曲には完璧でした。モーツァルトの曲をたくさん演奏しましたし、2つの協奏曲も弾きました。そして、第一次予選ではグルック作曲のモーツァルトの曲(モーツァルトグルックの歌劇「メッカの巡礼」の「愚民の思うは」による10の変奏曲 K455)も弾きました。モーツァルトの曲には100%必要な音色だと思います。あの音色、ピアノの中に秘められた様々な色彩が本当に大好きです。あのピアノは少し私と似た性格、とても軽やかで、光り輝くような、そんな感じを持っていると感じました。
-カワイチーム(音楽の家族)へ-
二つ目に、これは全く予期していなかった事なのですが、カワイのスタッフの方々がまるで私の家族のように接してくださったことです。私は彼らにとってはただの外国人であり、カワイのピアノを弾くことを選んだ一人の少女に過ぎなかったはずです。しかし、私たちは友人になり、最後には”音楽の家族”となりました。本当にありがとうございます。皆さんは常に私の心と記憶の中に残り続けると思います。本当にありがとうございました。またお会いできるのを楽しみにしています。
「世界一のピアノづくり」を目指す当社が、2001年に発表したフルコンサートピアノのフラッグシップモデル。コンサートピアノとして要求される最高の表現力を実現するために、響板には十分に厳選した材料だけを使用し、原器工程と呼ぶ伝統的な手作り工程で生産。またShigeru Kawaiグランドピアノシリーズで採用した新素材を随所に取り入れた革新的なウルトラ・レスポンシブ・アクションIIが、高い連打性と安定したタッチ感を提供する。繊細で伸びやかなピアニッシモに加えて、力強い輪郭のはっきりした響きが特長。