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2025.10.02

【第5回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクール】入賞者の声

第5回Shigeru Kawai国際ピアノコンクール

 

5回目となる今回は、世界22の国と地域から324名のエントリーがありました。今大会では、ファイナルでキャラクターが異なる2台のShigeru Kawai SK-EXからピアノ選定を行う新たな特色が追加。参加したコンテスタントに、ピアノセレクションの経験を積んでもらうことを目的とした新たな特色である。

2017年に始まったShigeru Kawai 国際ピアノコンクールは、河合楽器製作所の創立90周年を記念して創設されました。次世代のピアニストを発掘・育成し、音楽文化の振興に貢献することを目的としています。

コンクールの大きな2つの特徴

1 )すべての審査でShigeru Kawai グランドピアノを使用していること。

2)ファイナルは2台ピアノによるピアノ協奏曲であることです。

コンクール詳細については、Shigeru Kawai 特設ページをご覧ください。

演奏動画(ファイナル)

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結果

 

順位/賞 名前 国籍
第1位 ギジェルモ エルナンデス バロカル(Guillermo HERNANDEZ BARROCAL) スペイン
第2位 大山 桃暖(Modan OYAMA) 日本
第3位 朴 沙彩(Saaya PAKU) 日本
第4位 山本 悠流(Yuri YAMAMOTO) 日本
第5位 ラファエル キリチェンコ(Rafael KYRYCHENKO) ポルトガル
第6位 ピエトロ フレサ(Pietro FRESA) イタリア
聴衆賞 ギジェルモ エルナンデス バロカル(Guillermo HERNANDEZ BARROCAL) スペイン
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第1位/聴衆賞 ギジェルモ エルナンデス バロカルさんコメント

 

――― おめでとうございます!見事1位そして聴衆賞を受賞した感想を教えてください。

表彰式は、本当にこれまでの人生で感情が一番あふれた瞬間のひとつになりましたね。1位として名前を呼ばれた瞬間は、もう言葉にならないくらい嬉しくて、喜びが込み上げてきました。満足感、喜び、嬉しさが一度に押し寄せてきたような感じです。もちろん、ピアニストとして、もっと自分を磨くために、時には厳しく自分と向き合う瞬間も必要ですが、このコンクールで優勝した経験は、最高の思い出として一生大切にしたいと思っています。

 

――― コンクールに参加した感想を教えてください。

今回は初めての来日でした。スペインは世界的に食べ物が美味しいと自負していたんですが、日本の食事も本当に美味しくて驚きました。

このコンクールの環境はとても楽しめましたね。練習室の場所なども非常に分かりやすかったですし。中でも、特にホテルの朝食の時間が楽しかったです。参加者(コンテスタント)たちと朝食を一緒に食べながら、コンクールのこと、音楽のこと、それぞれの音楽人生について語り合えたのが、すごく良い刺激になりました。年齢の近い参加者もいて、彼らとはすごく良いコミュニケーションが取れたと感じています。

また、コンクールでは、なかなか全てのピアノの状態が良いということも珍しいのですが、このコンクールではピアノの状態も非常に良かったです。全体を通してすごく良い経験ができたと感じています。

 

―――Shigeru Kawai SK-EXについて、今回は2台のShigeru Kawaiからのセレクションをされました。選択理由と、演奏された感想をお聞かせください。

一度、Jeune Chopinコンクール(18歳以下の為の”若きショパン”ピアノコンクール)の際にもSKで演奏したことがあるのですが、その時にも弾き心地が良く、最高のピアノだと感じました。

今回ファイナルで選んだ理由は、個人的なフィーリングなので、詳しく説明するのは少し難しいのですが…2台ともしっかりと調整されていたので、すごく信頼できて、コントロールできると感じました。私が選んだのは比較的新しいShigeru Kawaiだったのですが、その音色に「何か特別なもの」を感じました。(ファイナルの会場である)さくらホールで、シューマンの協奏曲を両方のピアノで弾き比べた時、そのピアノが私を呼んでいるような、そんな個人的な予感がしたんです。

Shigeru Kawaiは、本当に信頼できるピアノです。調整やホールに関係なく、いつも信頼ができ、親しみを感じられる、古くからの友人のような信頼や安心感があります。そして、その音色の甘美さが、私の性格や演奏にすごくマッチしていると感じています。特に高音域には、”これぞShigeru Kawai”と象徴するような美しい音色があります。きっと目隠ししてもShigeru Kawaiの音色を聞き当てられると思いますね。

 

第2位 大山 桃暖さんコメント

 

――― おめでとうございます!コンクールに参加した感想を教えてください。

ありがとうございます。とても嬉しいです。

今回、新しく挑戦した曲は少し苦労しましたが、ファイナルで著名な先生方と共演できる機会があるのは、本当に素晴らしいことだと感じました。2台のピアノで一緒に、二人で音楽を作り上げていく作業は、とても勉強になりましたし、楽しかったです。

 

―――Shigeru Kawai SK-EXについて、今回は2台のShigeru Kawaiからのセレクションをされました。選択理由と、演奏された感想をお聞かせください。

今回ピアノを選んだのは、ホールでの響き方が理由です。音の響きや残響を重視して選びました。余韻を作りやすかったことや、鍵盤のタッチが非常に良かったことも決め手になりました。

鍵盤の軽さがとても弾きやすいと感じていますし、やはりホールで演奏したときの響きが素晴らしいピアノだと改めて感じました。

 

第3位 朴 沙彩さんコメント

 

――― おめでとうございます!コンクールに参加した感想を教えてください。

初めての国際ピアノコンクールへの出場だったのですが、短期間で本当に色々な経験ができました。9月からの留学(ベルリンへ留学予定)の前に、このような体験ができたのはとても良かったと感じています。

また、ファイナリストの皆さんや審査員の方々とも交流できましたし、練習室の手配など、手厚くサポートしていただいたおかげで、とても安心してコンクール期間を過ごすことができました。

 

―――Shigeru Kawai SK-EXについて、今回は2台のShigeru Kawaiからのセレクションをされました。選択理由と、演奏された感想をお聞かせください。

ピアノは、触った瞬間に決めました。もともと重めのタッチが好きなのですが、このピアノを弾いた瞬間、音に包み込まれるような感覚があったんです。カワイの音色は、本当に煌びやかだと感じています。

 

第4位 山本 悠流さんコメント

 

――― おめでとうございます!見事ファイナリストに選出され、入賞した感想を教えてください。

今回このコンクールに初めて参加しました。予備予選から比較的時間が十分にあったこと、それから課題曲が他のコンクールと比べて少なかったので、しっかり準備して望めたなと思います。4位という結果についても、まさかファイナルに進めるとは思っていなかったので、非常に光栄に感じています。

 

――― コンクールに参加した感想を教えてください。

カワイ表参道「パウゼ」では、これまでも何度か演奏した経験があるので、リラックスして演奏することが出来ました。大ホールでの演奏とはまた違う独特の響きがあるので、それを考えながら演奏するというのが、この会場の特徴かなと思います。

 

―――Shigeru Kawai SK-EXについて、演奏された感想をお聞かせください。

ピアノのセレクションが10分だったので、もしかしたらもう少し時間があったら違うピアノを選んでいたかも… と思うくらい、ぎりぎりまで迷い続けました。最終的にこのピアノを選んだ主な理由は、ショパンを演奏するということでした。高音の繊細な感じ、それから弾きやすさもあって、自分が求めている音色が出せるピアノを選びました。

Shigeru Kawaiは、音色が作りやすい、多彩な音色が出せるピアノだと思っています。他にも弾きやすいピアノはありますが、Shigeru Kawaiは自分の表現の「引き出し」が増える、表現の幅が広がる感覚を得られるピアノだと感じています。自宅にもSK-3があるのですが、このフルコンサートピアノでしか出せないタッチや音色があるのが、非常に魅力的だと感じています。

 

第5位 ラファエル キリチェンコさんコメント

 

――― おめでとうございます!見事ファイナリストに選出され、入賞した感想を教えてください。

審査員を務めてくださった素晴らしいピアニストの皆さんからこのような栄誉ある賞をいただけたこと、本当に光栄で嬉しいです。
また、受賞はピアニストとしてのキャリアに重要というだけでなく、このような大きなコンクールでの受賞歴があるということは、履歴書の上でも非常に大きな意味を持つと思っています。東京という美しい場所、そしてさくらホールという素敵な会場で演奏できたこと自体も光栄でした。

――― コンクールに参加した感想を教えてください。

コンクールの運営が本当に素晴らしかったです。単に一人の参加者(コンテスタント)としてではなく、一人の音楽家として、愛をもって接してくださったと感じています。

練習のスケジュールや、「どこに行けばいいか」といった細やかなサポートまで完璧でした。カワイはまるで本当に大きな家族のようで温かく、コンクールという枠を超えて、ピアニストをサポートしてくださるのがとても嬉しいです。

大会全体を通して、言い換えれば「楽」に感じられたんです。難しいコンクールというのは、演奏レベルだけでなく精神面も影響するので、これは非常に重要な点ですね。

今回は10年来の友人も参加していましたし、他の参加者ともコミュニケーションが取れて、非常に前向きで健全な環境でした。コンクールというよりも、それぞれが自分の目標に向かっている雰囲気で、私自身も友人と「競争」というよりは「協奏」していたように感じることができました。

本当にこのコンクールに参加して素晴らしい経験を得ることができました。もちろん前述の理由に加えて、東京に来て、日本の生活や食事を体験できる素晴らしい機会になったことも感謝しています。

 

―――Shigeru Kawai SK-EXについて、演奏された感想をお聞かせください。

どちらのピアノも素晴らしかったのですが、私はよりパワーを感じる方を選びました。ピアノは1台それぞれ個性(キャラクター)に違いがあり、その小さな違いが演奏(パフォーマンス)に大きく影響します。ですので、選ばなかった方が決して良くなかったというわけではないんです。

ですが、最終的に選んだ少し年季の入ったピアノは本当に気に入りました。というのも、私は古いピアノを好む傾向にあるんです。ベルギーの自宅でも1996年製のカワイRX-3を愛用していますし、他にも古いカワイのピアノを演奏しますが、キャラクターの違いが本当に素晴らしいですね。

 

第6位 ピエトロ フレサさんコメント

 

――― 見事ファイナリストに選出され、入賞した感想を教えてください。

このように受賞できたこと、大変光栄に思っています。ファイナルでモーツァルトを選んだのは、少しリスクがあるかなと思ったのですが、素晴らしいピアノで、私のモーツァルトの解釈を審査員の皆さんや観客の皆様と共有でき、とても嬉しいです。会場も素晴らしく、ピアノも最高でした。演奏中に本当に心地よく感じられ、このような環境で演奏できるのは常に大きな喜びです。

 

――― コンクールに参加した感想を教えてください。

運営が本当に素晴らしかったです。全てがきちんと準備されていて、感銘を受けました。

練習室や素晴らしいピアノが用意されているだけでなく、スタッフの皆さんが音楽や芸術に対する深い思いやりを持っていて、ピアニストにとって最高の演奏の場を提供しようと、周到に準備されていると感じました。この経験は一生忘れないと思います。

観客や審査員の前で演奏できるのはもちろんですが、参加したコンテスタントと知り合えたことも、心から幸せに感じています。

正直、日本がここまで綺麗で美しいとは思いませんでした。小さな公園の緑や花ですら、細心の注意と愛情をもって手入れされている。ここにある全てが美と芸術と音楽を感じさせます。美を愛するイタリア人として、本当に素晴らしい環境に身を置くことができました。

 

―――Shigeru Kawai SK-EXについて、演奏された感想をお聞かせください。

演奏してすぐに、心地よさ、弾きやすさを感じました。私にとって「心地よい/弾きやすい」というのは、単に「正しい音で、高い技術で演奏できる」ということではなく、「表現力の可能性や、その深さをピアノを通して最大限に発揮できるか」だと思っています。

このピアノが持っている素晴らしい色彩豊かな音色に、本当に圧倒されました。本当に望んでいる通りに表現できるんです。例えば、あるピアノは持っている色の数が限られていて、「赤、青、白、黄色」「フォルティッシモ、ピアニッシモ」といった限られた選択肢しか演奏者に与えてくれません。一方で、Shigeru Kawaiは、演奏者の頭や心に描いているものを、そのまま表現し、形にしてくれるんです。音色は色彩豊かで、わずかなニュアンスも逃さず表現してくれます。

 

Shigeru Kawaiフルコンサートピアノ 『SK-EX』について

 

「世界一のピアノづくり」を目指す当社が、2001年に発表したフルコンサートピアノのフラッグシップモデル。コンサートピアノとして要求される最高の表現力を実現するために、響板には十分に厳選した材料だけを使用し、原器工程と呼ぶ伝統的な手作り工程で生産。またShigeru Kawaiグランドピアノシリーズで採用した新素材を随所に取り入れた革新的なウルトラ・レスポンシブ・アクションIIが、高い連打性と安定したタッチ感を提供する。繊細で伸びやかなピアニッシモに加えて、力強い輪郭のはっきりした響きが特長。

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